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ひとり言 バックナンバー 6 |
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Contents Scene26 オフィシャルについて Scene27 タイヤについて Scene28 スポーツとエンターテイメント Scene29 走行時間 Scene30 アジア・パシフィック選手権の未来 |
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Scene26 オフィシャルについて |
レースを支えるオフィシャルの役割には大きなものがあります。
オフィシャルといえばパッと見たらレース中に黄色や青色の旗を振る人なのですが、それだけではありません。カートレースに参加した方なら開会式で役員の紹介があるのでご存知だと思いますがそれ以外にも多くの人がいろいろな役割を担当してレース進行に当っています。
- 競技審判 競技長以下コントロールタワーから競技を見る人や各コーナーで旗を振る人等
- 計時 昔ストップウォッチ、今はコンピューター計測。計測発信機の管理が忙しい
- 車検 マシンが決められた仕様で競技されたか検査する
- 救急 クラッシュ、コースアウトなどで負傷したドライバーの救護にあたる
- 事務 エントリー費の管理や諸費の支払い、弁当の手配など雑務も多い
- 主催者 コースやショップ主催のレースが主だが、それ以外の主催ということもある
- 協賛スポンサー ドライバーにとっては賞品、賞金を豊かにしてくれるありがたい存在
どの役割も決して楽なものではありません。朝早くから夜遅くまでほとんど休憩なしのハードスケジュールです。
今回はオフィシャルの中でもドライバーに身近なコーナーポストについて触れます。コーナーポストはコーナーでドライバーに対し競技が安全で円滑に行われるようにシグナルフラッグを使用して合図します。
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旗の色 |
静止で提示された時 |
振動で提示された時 |
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| 日の丸(自国旗) |
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競技開始 |
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| イエロー | ■ |
注意、追い越し禁止 |
危険あり徐行追い越し禁止 |
| グリーン | ■ |
競技再開、イエロー解除 |
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| ブルー | ■ |
上位周回車接近中 |
上位車に進路を譲れ |
| レッド | ■ |
競技中断、各車停止せよ |
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| ブラック | ■ |
失格、ピットインせよ |
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| 白と黒を斜めに塗り分け |
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警告、競技規則守れ |
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| ミススタート |
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スタートのやり直し |
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| オレンジボール |
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当該車はピットで修理 |
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| ホワイト | ■ |
低速走行車あり |
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| 白黒のチェック |
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競技終了 |
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ポストマンは停止してしまったマシンを移動する手助けにレース中コースに出ることもありますがとても危険です。マシン処理に動かなければならない時は正規の位置で旗を振ることができず危険性が高まります。その昔F1GP(鈴鹿)のレース中にコースサイドでマシンを処理していたオフィシャルが雨でスピンアウトした別のマシンに足をすくわれたシーンを思い出します。(幸い大事には至らなかった)まさに命がけの作業です。
カートレースも各コーナーポストに2名(旗振り、監視+移動処理)以上配置することが理想です。コースによってはオフィシャルスタッフがついてくれるコースもありますがそのコース数はわずかです。またコース建設当初からポストが設計されているコースは少なく、多くは必要な場所にクラッシュパッドや古タイヤなどを使って仮設したものが多いです。ポストマンの作業内容の安全と作業場所の安全には改善すべき点が多いのではないでしょうか。
オフィシャルの実情はすべての役割で人手不足です。多くのレースは主催ショップのスタッフとチーム員でこなしているレースがほとんどです。時にはコーナーポストとの連絡手段がなかったり、カートレースに不慣れなのでは?と感じる人がいたりします。
エントリードライバーを奪い合うような競争のない現在の環境で「無理なものは無理」「これでいいんだ」と現状維持を決めこんでしまったらドライバーを引きつけることはできないと思います。レースを運営されている方々は常に考えていることですが、ドライバーが増えるだけでなくオフィシャルも人数が増える仕組みをオープンに進めることが必要です。その上でレース運営のさらなる向上を今後も課題としなければいけないと思います。
常に改善や向上を行ない結果がみえるように努力する点は、物事を運営することとモーターレーシング両者にとても共通するものを感じます。
カートオフィシャルの資格はJAFカートオフィシャルライセンスの情報サイトをご覧下さい
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Scene27 タイヤについて |
モータースポーツの重要なパーツにはシャシー(フレーム)、エンジン、タイヤがレース結果に大きな影響を与えます。今回は路面との唯一接点を持つタイヤについて触れたいと思います。
タイヤがゴムの木からとれるゴムの性能で善し悪しが決まると思ったらチョット違います。ゴムは成分の一部と考えた方がいいようです。タイヤは化学合成された合成ゴム素材(コンパウンド)を使用して作られています。この化学合成の違いでタイヤの性能はコントロールされているのです。
カートタイヤの種類
- 主に入門用モデルに装着されていることの多いSL83(83年制定の比較的耐久性のあるコンパウンド。タイヤ幅がやや狭い)
- 中級〜地方選手権まで使用されるSL86(86年制定のコンパウンドを使用したタイヤでSL83と比較するとタイヤ幅とグリップ力が増している)
- 全日本クラスが使用するハイグリップ(グリップ力を最大限重視したコンパウンドを使用。耐久性の焦点を1レースに絞ったタイヤ)
以上3種が生産量も多く主流となっています。以上3種は溝なしのスリックタイヤで晴天用です。
雨用のレインタイヤには耐久性を重視したSL94タイプと耐久性を多少犠牲にしグリップを重視したモデルがあります。その他にオールウェザータイヤのSL98もあります。(YAMAHAの遠心クラッチ付クラスで採用)以上が主なタイヤの種類です。
私達が参加するレースのほとんどはタイヤメーカーと使用コンパウンドが指定されてイコールコンディションでレースします。タイヤに関して選択の余地はなく、空気圧の調整が使用のポイントになります。
タイヤが路面との摩擦で発熱するなんて!…乗用車から考えれば信じられない話かもしれません。別にブレーキングでタイヤをロックさせて発熱するのではなく通常の走行でかなり熱くなります。この熱でタイヤ表面(コンパウンド)が溶けることで滑りにくくなるのです。
カートに限らずレース用タイヤはグリップ力と耐久性を求められています。グリップ力を発揮するには早く最適な表面温度に達したいのですが走行風だけで最適温度を維持することは不可能で、最適温度を超えればグリップ力の低下が始まります。
一般に空気圧が高めだとタイヤが短時間に発熱し、最大のグリップ点への到達時間が早めに訪れますが同時にグリップ低下も始まります。逆に空気圧が低めだとレース序盤はややグリップしにくいがグリップ最大点に達するのが(高めの場合に比べて時間的に)遅く訪れるのでレース後半に極端なグリップ低下するという心配はなくなります。レースエントリーを考えたらコース練習で空気圧とタイヤの状態変化を記録してデータ化している方が多いです。
新品タイヤをつけた時、多くのドライバーはタイヤの「皮むき」をします。文字通りタイヤ表面の圧縮成形でテカテカ≠オた表面を削ぎ落とすことが目的ですが、もうひとつタイヤを一度発熱させて熱を通すことで成分を安定させるという目的もあります。(皮むきしない手法もある)
SLタイヤは使用するだけなら耐久性は抜群です。使う気になればスリップサインがなくなるまで使えます。しかしコンパウンドは加熱、冷却が繰り返される度に劣化しますからレース時には新品の方が有利です。
ローカル〜地方選手権まではドライビング、セッティング、エンジン、タイヤがバランス良くまとまって良い結果が出るという印象があります。しかし、全日本選手権以上になると別世界になります。レース結果はタイヤをどの様に使ったかという結果という印象です。
SLタイヤよりはるかに繊細でシビアな世界です。全日本はブリヂストン対ダンロップのメーカー対決の場となっていて、ハイグリップタイヤは高性能です。全日本のレースが終わった後コーナーを歩くとペタペタ≠ニ靴がくっつくほどで、ハイグリップタイヤは1日でその役目を終えてしまいます。
私が初めて全日本のFSAクラスを見たときの印象は正直言って「速いけどあんまり迫力がないな」でした。
ハイグリップタイヤのレース
- グリップ力を決勝ヒートまで残すためにドライビングはタイヤにやさしい走りをしている。(ドリフトしたりタイヤロックしてタイヤを傷めないようにする)
- やたらにラインを変えてタイヤかすをタイヤに付けないようにしている(溶けやすいコンパウンドは多くのタイヤかすをコースに撒き散らしタイヤに付くとグリップ低下と振動が発生する)
- 強力なグリップは大きな転がり抵抗を生むのでエンジンパワーを奪われやすい。コーナーリングもエンジン回転を落とさないようスムーズなライン取りのドライビングをする。
少しづつ事情が見えてきたとき「なるほど、そんな訳があったのか」と驚きました。
ハイグリップタイヤはSLタイヤに比べ性能差がハッキリ結果に現われてしまいます。走り始めは同じグリップでも走り方や使い方でレース中のグリップに差が出ます。
最強のグリップ力を最後まで保つドライビングとは?タイヤを傷めずタイムを出すフレームのセッティングは?転がり抵抗と戦いチューンされたエンジンを生かし高回転を保つには?まずタイヤを念頭に置かなければなりません。
全日本はタイヤを上手く使いこなした人が勝つクラスです。
最後に黒澤元治さん(Fニッポンドライバー黒澤琢弥選手の父、元レーシングドライバー)の言葉を記します。
「ドライビングはタイヤとの対話なんだ」
月刊JAPAN KARTのバックナンバー(99年5月号)にレーシングタイヤ基礎考察という記事があります。タイヤのことをもっと知りたい方は入手されると良いと思います。
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Scene28 スポーツとエンターテイメント |
バレーボールワールドカップは華やかなオープニングで幕を開けましたが演出方法に対して反対の声もあり賛否が分かれました。大勢の観客を動員するためにアイドルを起用すること、選手入場に派手な音楽を使うこと、TVがリプレイする時はプレイを進行させないこと等が批判の対象になっていました。
高い視聴率や観客動員となり主催者はホッとしたことでしょう。今回のバレーボールワールドカップは選手と競技が主役であるスポーツイベント演出≠フ線引きを考えさせられた大会でした。また、この中継を見た相手国の視聴者はどんな反応だったのかとても気になりました。はたして世界中の人が見て納得できる演出や映像を送り出したのだろうかと疑問が残りました。
話をカートに移すと、現在日本でレーシングカートがスポーツだと認められているとは言えません。ほとんどの人はゴーカートとレーシングカートの違いはわかりません。
これからのカート界の課題は
- カート人口を増やすこと
- カートを多くの人に知ってもらいスポーツと認めてもらうこと
- プロカートドライバーと興行としてのカートレースを成立させること
日本のカート界は数名を除けばアマチュア選手で構成されています。レースの大半はローカルレースなので派手な演出はさておきエントリーしたくなるようなレース作りがテーマになると思います。(ひとり言Scene23で賞品と表彰について触れています)
多くの人にカートを知ってもらうには、まずマスメディアから情報が流れることが必要だと思います。マシン、ドライバー、エントラント(ショップ)、レースの紹介が必要だと思います。スポーツニュースにコーナーがあったらドライバーの皆さんも燃えるのではないでしょうか。(私も微力ながらHPで頑張ってます)
ようやくカートは四輪レース界で「レースの駆け引きを勉強できるもの」として認められてきたところです。TVや雑誌に載ることも専門誌以外あまり多くありません。
カートもワールドカップが日本で開催されますが手放しに喜べるほどでは…という印象です。レース観戦するのは関係者と近隣に住む一部のファンのみというのが実情ではないでしょうか。Fニッポンですら興行として苦戦している今のレース界ではカートレースでの収益は望むべくもないのが現状なので道のりは決して楽ではありません。
不況といわれる現在、スポーツイベントは観客動員に苦しんでいます。プロ以外に実業団のチームも親会社の業績不振を理由に次々と解散しリーグも衰退しています。どこを見ても苦しい時期ですがこれを乗り越えれば新たに光が射す時が来るのは間違いありません。演出云々という議論ができるほどカートが盛り上がるといいですね。
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Scene29 走行時間 |
カートに限らずモータースポーツはステップアップするにつれ練習走行やテストの時間が少なくなります。これは1回の走行にかかる手間や費用が増えてゆくからです。上級フォーミュラーは走行するのに多くの人手がかかりますし、ドライバーは複雑なシステムを限られた時間でマスターしなければなりません。
F1はテストもテストドライバーがいるのでレギュラードライバーがマシンに乗っている時間はレース、テストを合わせたとしても短時間です。時折F3000やF3からF1にステップアップしたドライバーが活躍して脚光を浴びることがありますが、これは下位のクラスで(レース、テストを含め)F1より長時間走り込んでいたから活躍できたのではないかと思います。
F1ドライバー ここがスゴイ!
- 限られた時間で物事をマスターする(体力トレーニングは日々行うがマシンの習熟期間はとても短時間である)
- F1を1時間半〜2時間もドライブする体力と精神力(カートで2時間スプリントレースできますか?たとえ走ったとしても翌日は筋肉痛で動けないのでは…でもカートも耐久レースありますね。できるのかな?)
- ほとんどのドライバーが2ヶ国語以上を話せる(F1目指すなら語学を勉強!)
- 世界中を転戦するために起こる時差を克服してレースしている(日本国内だけでレースしているなら時差は問題にならないでしょう。食習慣も含めタフでなければなりません)
カートは練習時間という面では他のフォーミュラーカーよりはるかに多く走ることが出来ます。混雑時にはクラス分けがあるもののコース営業時間内であれば好きなだけ走れます。走れば走るだけ色々な経験とドラマが生まれます。
一見、カートは練習時間が豊富で無制限に練習できる様に感じますが、私達は毎日コースに行くことはできません。多くの方は月何回かコースに出かけて練習するパターンなので1日を有意義に使わないと上達は難しいと思います。カート時代から1日を上手く使って練習できればステップアップしても経験が生かせるのではないでしょうか。
また時間と共に限られているのが「お金」です。ランニングコストが安いと言われるカートも走行時間に応じてガソリン、オイル、タイヤなどが消耗します。レース参加を考えているならエントリー費とタイヤ、エンジンメンテナンス代も視野に入れておかなければなりません。
「最高の練習はレースで走ることだ」という意見はよく耳にします。カートを始めて日の浅い人が「レースに出たら通常の練習で越えられなかった壁を破る走りをした」なんて話も聞きました。黙々と練習走行するよりレースという緊張した場面で火事場の馬鹿力的上達方法≠燉Lりかもしれません。
時間とお金を上手に使ってカートを続けている、それだけでも立派なカートドライバー≠ニ尊敬に値すると思います。
11月にF3のマカオGP(香港)、コリアGP(韓国)が開かれ日本からも数名のドライバーが参加しました。同じころ鈴鹿でカートワールドカップが開催され世界中(主にヨーロッパ)から参戦したドライバーが日本人ドライバーと腕を競いました。この時期モータースポーツファンの目はアジアに集まりました。
F1がマレーシアで開催されたことはフェラーリの失格事件があったGPとして多くの方の記憶に残っていると思います。失格の件はさておき、日本以外のアジア圏でF1が開催されたという事実は大変衝撃的だと思いました。背景にはアジアへビジネスエリアを広げようという思惑があります。将来は中国や韓国などでの開催も行われるでしょう。
話はカートワールドカップに戻りますが、プログラムの中にアジア・パシフィック選手権が含まれていることをご存知でしょうか?この選手権は文字通りアジアとオーストラリアなどから集まったドライバーがレースするものですが日本で開催されることもあってエントリーの9割以上は日本人選手のようです。
アジア圏からのエントリー選手が少ない状況で1戦だけのレースということで少しさびしさを感じます。参加出来ない理由が日本への遠征費にあるのなら今後上手く解決してほしいと思います。仮に選手権が鈴鹿ではなくマレーシア開催であったら日本人選手は遠征費をどうするのかと考えて選手権を育ててもらいたいと思います。
来年のワールドカップはもてぎ≠ナ開催されるようですが、日本以外の国での開催も見てみたいし将来はアジア各国を転戦するシリーズが生まれるといいなと思います。カート以外のカテゴリーでも将来、韓国や中国へ転戦する構想があるそうです。アジア・パシフィック選手権を最初に実現するのはどのカテゴリーなのかとても楽しみです。(開催が予想される国は韓国・中国・台湾・フィリピン・マレーシア・オーストラリアなど)
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